このような項目にあてはまりませんか?
- ・上下水道が完備されていない衛生環境下で育った
- ・過去にピロリ菌の除菌治療を受けた事がある
- ・胃周辺が痛むことがある
- ・これまでに慢性胃炎や胃潰瘍、十二指腸潰瘍と診断された
- ・家族がピロリ菌感染症、胃潰瘍、十二指腸潰瘍と診断された事がある
慢性的に胃痛症状がある方は要注意です。その症状はピロリ菌感染が原因かもしれません。
ピロリ菌に感染すると胃の炎症を引き起こし、炎症が続くと慢性胃炎になります。
長い期間炎症が続くと、胃粘膜が萎縮し胃がんの発生リスクが高まるといわれています。
胃がんの他にもピロリ菌は様々な病気の発症に繋がります。心当たりのある方は当院までご相談下さい。
ピロリ菌とは
通常、胃内にある食物や細菌は胃酸により消化されてしまいます。しかし、胃の粘膜に生息するピロリ菌はウレアーゼという酵素をもっており、尿素を分解しアンモニアを生成することで周辺をアルカリ性の環境にして、胃酸を中和することにより、胃の中でも生息することができます。
ピロリ菌の感染経路は主に以下の2つであると考えられています。
- ①衛生環境の悪さ
- 上下水道が整備されておらず、ピロリ菌に汚染された井戸水を飲むことなどが原因とされています。日本では上下水道が整備され、生活環境が改善されたことから、「衛生環境の悪さ」によるピロリ菌感染者数は減少傾向にあります。
- ②経口感染
- ピロリ菌は特に免疫力の低い5-6歳以下の幼児期に感染しやすいとされています。感染している親からの食べ物の口移しや、同じ食器を使用したり、コップの回し飲みが感染の原因とされています。
ピロリ菌感染に関わる病気
ピロリ菌に感染すると以下の病気を発症するリスクが高まります。
- ・胃がん
- ・胃潰瘍
- ・十二指腸潰瘍
- ・悪性リンパ腫(MALTリンパ腫)
- ・特発性血小板減少性紫斑病(ITP)
- ・逆流性食道炎
- など
ピロリ菌の検査
ピロリ菌の検査は以下のようなものがあります。
胃カメラを使う検査 | 胃カメラを使わない検査 |
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ピロリ菌の除菌治療とは
ピロリ菌感染と診断された場合は除菌治療が行われます。胃酸分泌を抑える薬と抗菌薬を1週間にわたり服用します。初回治療の成功率は約80%とされており、治療後に除菌判定が行われます。1回目の治療で除菌が達成されなかった場合は、薬の変更と再度の治療が行われます。2回目の治療での除菌率は99%とされています。除菌後も1年に1回の定期的な内視鏡検査と経過観察が推奨されています。
ピロリ菌感染の疑いがある方は当院へ
胃痛や胃もたれなどの症状がある方や、症状がない場合でも先述のチェック項目が当てはまる方は早めに受診し、適切な治療を行いましょう。放置していると胃がんなどの危険性の高い病気に繋がる場合があります。不安のある方は、ご相談下さい。